愛するチームの存続の為に We are Provincia!


<第17号 「負けがあって、勝ちがある」 2004.11.3


 こんにちは。
 東京は、ひさびさの秋晴れです。
 秋晴れを、こんなに貴重に感じるなんて。

 今回が初めての方は、
http://caltio.tsukaeru.jp/magazine_index.html
のVol9あたりから読むと、このカルトなメルマガの大筋つかめます。

プチチケットバンク・新横浜
 これまで他の人達の活動紹介ばかりで、自分で動くことが少なかったので、シーズンも終わるし、チケットバンクを試しにしてみました。

横浜ハイボールさん
に、アプローチしました。
 なぜ「横浜ハイボール」さんかというと、新横浜の繁華街の十字路の角の1Fという、サラリーマンやOLが帰宅前にぶらっと入りやすい好立地なんです。
 おっ、サッカーのチケットがある。
 へぇー、10/23 11/6 11/23のうち、都合のいい日に利用できるんだ。
 よかったら、俺と一緒に観に行かない?
と下心から観戦 → 観戦が習慣化してくれればとは伝えませんでしたが、趣旨を書いた文面を送り、電話して訪問したところ、会っていただいた店長さんもはじめのうちは面食らってましたが、早い話が映画の割引券と説明したら、理解していただきました。
 お礼がてら、取材してきました。
 ウイスキーが60種、カクテルが500種類と豊富なラインアップですが、一番のおすすめは、やはりハイボールだそうです。
 日曜・月曜は20:00までALL半額とか(目当てでいく時は、一応確認してください)
 サッカーで印象に残っているのは、2002年ワールドカップの決勝戦。
 臨時でテレビを2台設置したそうですが、約200人が寿司ずめになりながら店内で観戦して、店の外にも人だかりが出来て、窓に貼り付くようにテレビを見ていたとか。
 新横浜以外なら、もう少し観やすかったのだろうけど、やはり、選手が実際にプレーしてる場所で観ていたかったのだろうな。

 いわゆる隠れ家系ってよくもてはやされるけど、どこもおしなべて照明が暗くありませんか?
 かといってカジュアルな居酒屋ほど明るくもなく、茶色を基調としながらも、店内の雰囲気がエリアごとに微妙に異なっているなど、リラックスして落ち着けます。
 チケットンカンパなんて奇特な申し出をした以上、お客としては今後入りずらくなるかなと思っていたのですが、ほとぼりが醒めたら、何食わぬ顔で利用しようと気が変わりました(^^)。

 やはりチケットカンパは、チームの存続が危なくなりかけた時に、サポが行いやすい活動だなと思いました。
 こんな2本立てはどうでしょう。
──────────────────────────────────
◇ネット上など公の場で呼びかけるチケットカンパは、地元のサッカー
 少年にプレゼントといった趣旨で募集

◇カンパチケットが余らないよう、知り合いのサポ分のチケットカンパ
 は、、地元商店街・飲食店を通じて、お客さん層(大人)にプレゼン
 トしてもらう。
──────────────────────────────────
 チケットをさばきやすいし、いろんな世代に渡って効果があるのでは。
 いろいろ偉そうに書きましたが、今回のカンパ枚数は、たったの10枚でござる(;^^;)。
 でも、けっこう馬鹿にならない出費なんだよなー。

 さて、それから2週間あまり。
 チケット、さばけたかな。。。。?
 電話して店長に聞くつもりですが、少々どきどきです。。
 メルマガを発行してから、電話をかけようとするあたり、大人のずるさですな(^^;)。

負けがあって、勝ちがある
 なまけは野球の試合自体はあまり興味がないのですが、日本シリーズ最終戦の翌日、コンビニで東京中日スポーツを数年ぶりに買いました。
 目当ては、負けた中日・落合監督がどんなことを言っているのか、東スポに一番多く書いてあるだろうと思ったからです。
 買った甲斐がありました。

「勝負の世界に生きているのだから、悔しくないわけがない。けど、オーナーやファンにした約束を果たせなかったという思いの方が強い。ファンへの挨拶は当然だ。当然の義務だ」
「これだけ素晴らしい選手を預かって戦えたんだ。監督になってよかったと思う」
 かみさんはかみさんで、
「落合が泣いていなかったから、私も泣かない」
「落合は有言実行の男だから、常に目標を持っていなければいけないのよ。
『ごめんな』と言っていたけど、新しい目標ができただけ。今日が新しい船出の日なのよ」
 すげえ夫婦だな。
 特にかみさんの二言目。内容的にありふれてはいるけど、いざというその場で出てきます?
 勝っていたら、もちろんこういった発言にはならなかったでしょうね。

 と枕はこれぐらいにして、なぜ中日ドラゴンズネタを持って来たかと思うと、泣いてるサポの写真が目に入ったからです。
 実はなまけは涙腺がゆるめで、仕事中でもゆるむことがあり、得意先の人が目を真ん丸くして凝視されることがある度、「涙腺がおかしいんです」と言おうとしてやめています。
 解雇されそうなベテラン選手が代打で活躍、引退しようかと迷っていた主人に、まだできるわよというかみさんの励ましの言葉に奮起して、子どもと奥さんが寝静まったころ、家の外で素振りを繰り返していたといった話に弱いんです。
 その種の黒田節が極端にうまい関西の某スポーツ新聞には、よく細い目元の堤防が決壊させられそうになりました。最近、あの芸術的な黒田節が出て来ないのが、残念。

 すいません、脱線しました。
 この写真を最初みた時は、案の定ぐっと来ましたが、これまでの黒田節と違って、何度見てもぐぐっと来る。
 思い出して書いている今ですら、ぐっと来る。
 なぜだろう。
 なまけが老けて、涙もろくなったのかと思い、昔のスポーツ紙の切り抜きを読んでみたのですが、そうでもない。
 
 この写真の左端の女性の人、なぜ顔をくしゃくしゃにして泣いているのかと、素朴な疑問がわきませんか?

 9回裏に中日が意地で2点返したものの、内野フライがあがった段階で、勝負あったと誰にでも想像ついたはず。
 普通、涙が出てきますか?負けて。
 サッカーにおきかえると、審判のホイッスル。ピッ、ピーーーッ。
 あー、負けた・・・。
 その後に、怒り→ブーイング(主にゴール裏)。
  あるいは、
 負けたけどよくやったという拍手(主にメインスタンド)。
 横浜FCのホームゲームで、泣いていた人って、これまで見たことない。

 「魅惑の雷庵博人通信」 あなたは野球場で泣いたことがありますか?
http://www.h2.dion.ne.jp/~raian/kansen/raian364.htm
のような、劇的な試合展開が起きたら、充分ありえますね。

 これは、涙の正体が違うんだと思うんです。
 結果に対してではなく、負けて無念な選手達の気持ちを想像して、泣けてきた?
 先ほどの落合発言通り、観客席へ移動して整列、頭を下げている様子が、一面トップに大きく出ているのですが、頭を下げている選手・監督の姿に、泣けてきた?
 自分自身悔しいからではないから、なまけの涙腺に引火した?

 ただ、右横の若者はグランドを見ずにがっくりと肩を落としているので、やっぱり試合終了直後かな。
  試合終了直後なのか、終了後の選手挨拶時なのか、
不明ですが、どちらにしても、なまけの仮説が大外れでなければ、先ほどの落合監督の言葉といい、選手とサポとの間のコミュニケーション、絆がしっかりしてる証だと思います。
 最終戦ですら3万8千人しか入らなかったそうですが、このチームは来シーズン、連敗街道にならない限り、観客動員が今年より増えることはあっても減りはしないと思いました。

 プロ野球では、もう一つ謎があります。
 なぜ、阪神タイガースは、今期史上最高の観客動員になったのでしょう。
・イルハンのような、鳴り物入りの助っ人もいない。スター不在
・8月には優勝争いから脱落。勝率も5割に届かず
・星野監督に比べ、地味なキャラクターの岡田監督
と、減る要素には事欠かないのに、なぜ増えたのか。
 観に行けば、はっきりとしたのでしょうが。

 実はあのチームの選手は、サポに対してよく頭を下げるんです。
・チャンスに凡打して、サポに向かって頭を下げてからベンチに戻る選手会長、今岡。
・肩の負傷から復活して、ひさびさにホームランを打って、守備につく際ライトスタンドのサポに頭を下げる浜岡。
 それがまた、軽いお辞儀レベルじゃないんです。

 それだけ観客は来場しているのに、もろもろのグッズ収入は大きく落ち込んだそうなのですが 所詮グッズは工場で大量生産されて運ばれて来るグッズ、それより、サポに対して気配りしてくれる選手達を観に行こう、ということなのでは?

 勝利の時は、選手も監督もニコニコ、サポもニコニコ。
 円満かつ円滑にコミュニケーションがとれますが、そのかわり底が浅いといえば浅い☆。
 大事なのは、負けた時、サポと選手・クラブがどう向き合うか。
 プロなのだから、負けたからといって頭を下げることには疑問を感じます。
 一番印象に残っているのは、やはり1993年ドーハの悲劇。
 ロスタイムにイラクにゴールを決められてW杯出場を逃し、試合後フィールドにうずくまっていた後、よろよろとサポの方へ向かっていた柱谷哲二。
 あの後買ったサッカーダイジェスト、あるはずと探してみたのですが、ない。。。
 一方、2002年にトルコに負けた後、そのままロッカールームに引き上げて、スタッフの人に指摘されて、サポへの挨拶へとスタジアムに戻る選手達・・・。
 ドーハの頃の方が、下手だし大舞台に緊張しやすかったけど、ピュアなものが感じられて、個人的には好感感じます。
 おさらいしたくなったら、
       日本代表の軌跡
http://www.netjoy.ne.jp/~akky/japan-history.html
がおすすめです。

 書いているうちに、いい記事を見つけました。
毎日新聞・蹴球世論 鹿島問題「スタジアムに不満が充満しているから」
http://www.mainichi-msn.co.jp/sports/soccer/yoron/

 鹿島サポの河津氏、「(サポと)選手との間の「勝利以外は求めない」という関係」という点でなまけとはベクトルが異なりますが、非常に奥の深い内容です。
 「秋田がいれば、こういうことも話せていたはず」
 プレーを通じて選手と選手が、選手とサポがコミュニケイトできる点がスポーツのいいところですが、時には話し合うことも大事。
 そんなチャンネルが減りつつある気がします。
 こういう記事、これからも出て来ないかな。

 日本って、ヨーロッパと比べてスポーツのもつ価値が、低くないですか?
 もちろん、視聴率や経済的効果では評価されてるけど、文化的な価値、特に人と人を結びつけるもの媒体としての価値が、世間的に低く見られてないです
か?
 そんな価値(偏差値?)を上げていくためにも、選手・クラブとサポとが、お客とお店の間柄ではなくて、一緒に戦う仲間といったスタンスが必要なのでは?
 最近の選手達、試合後の挨拶が、どうも腰が引けがちなんだよなー。

 いつにもましてまとまってませんが(^^;)、というわけで?、負けがあるからと、これから麻雀に行ってきまーす(^^)。
 負けた後に、挨拶する相手はいませんが。特に涙ぐんでくれる人が。しくしく(^^)。

 サッカーという仕事は、偉大なんだぞ。今しかないんだぞー。
 引退したら、なまけのように、ただのおっさんになっちゃうんだぞー。
 誰に向かってつぶやいているのやら(^^)。
 ではでは。

 By なまけ@つぶれてたまっか
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☆勝ち試合の時でも、以下の2つはサポと選手との絆を感じました。
2003.11.1、10.11
 連敗(惨敗)街道まっしぐらの後、ひさびさに勝って、試合後サポに握手し
て回る横浜FCの山尾選手、北村選手。

1991.6.9
 まだユニフォームが赤かった頃の日本代表。
 1991年のキリンカップで英のクラブチーム・トットスパーに4−0で勝利し
て初優勝した時、日の丸の旗をもった2人のサポが警備員に引きたてられて行
った後、ピッチに残された日の丸を手にセンターサークル付近で軽く一週した
ラモスの姿、今でも記憶に残ってます。